狩猟と銃の情報

鉄砲を買う 散弾銃(ショットガン)編

狩猟をはじめるならこの銃を買え!

どんな鉄砲買ったの?

初心者ハンター

ベネリです!イタリア製です!めっちゃきれいです!

でも、四つ足(猪と鹿)の狩猟やるのに、小星と中間小星でレールも付いてない鉄砲じゃ難しいよ?不可能じゃないけどさ。

初心者ハンター

えー!銃砲店でおすすめされたし、ネットでも褒めてる人いたのに!

そりゃまぁ、その人の狩猟スタイルにはあってるんじゃないかな。

どんなに素晴らしい渓流釣りの竿でも、海釣りは難しいでしょ。釣りほど種類はないんだけど、それでもいろいろあるからね〜

銃のモデルやメーカーごとの詳細は銃砲店の記事や雑誌を探してね。でも、話半分くらいでいいよ。銃なんて極めて洗練された道具だからあんまり違いはないよ。特に散弾銃は。

この記事ではこんな狩猟をするにはこんな銃が必要ということを教えるよ。

日本で初めて銃を持とうとすると、散弾銃か空気銃を持つことができる。ライフルは10年以上の経験が必要だから、最初からは持てない。(競技の選手になれば持てるけど、ミートハンター的には関係ないので割愛!)

ショットガン(散弾銃)はその名の通り、直径1mm〜7mmくらいの鉛のボール・散弾を発射できる銃だ。でも、それだけじゃなくてライフルや拳銃みたいな弾も発射できる。だから、鳥から猪まで使えるオールマイティーな銃だ。

銃の種類(銃身形式・リロード方法)

上下二連銃

クレー射撃ならこれ。

特徴
クレー射撃に最適!
一番撃ちやすく、当てやすい
二連発
リロードは早い
重い
長い

狩猟での用途
カモ

狩猟でのオススメ度

フィールド銃(上下二連銃)

上下二連銃を短くしたもの。

特徴
上下二連銃の優れた特徴はそのままに、短くして軽量化
二連発
リロードは早い
やや重い

狩猟での用途
カモ・キジなど鳥全般
鹿・猪の巻狩

狩猟でのオススメ度
☆☆

単身元折式

一発しか撃てないから実用性ゼロ!趣味の世界。

特徴
上下二連銃を銃身一本にしたもの
単発
リロードは早いけど、一発づつだからね・・・
軽い

狩猟での用途
趣味の世界
実用性なし
ベテランが一発必中を狙うなら!?

狩猟でのオススメ度
まったくオススメできない

水平二連銃

上下二連の銃身を水平に並べたような銃。上下二連銃と違い、野山で使うことを前提とした銃。貴族の遊びで使いそうなイメージ。

特徴
軽い
二連発
リロードは早い
当てるのは難しいらしい

狩猟での用途
カモ・キジなど鳥全般

狩猟でのオススメ度

ポンプ式

アクション映画で出てくる感じ。銃身は1本で、手動でリロードする。自動銃の信頼性が低かった時代や、リロードできなかったら死んじゃうかもしれない戦争でならいいのだろうけど。

特徴
確実なリロード
自力でリロードしないといけないので、連射はイマイチ

狩猟での用途
カモ・キジなど鳥全般
鹿・猪の巻狩

狩猟でのオススメ度

ロングリコイル

昔の自動銃の形式。銃身後退式とも。その名の通り、銃身そのものが反動で後ろに下がる。

特徴
重たい銃身が後退するので、ブレが凄く二発目が撃ちにくい
フジダイナミックオートなんかは軽くて有名だった

狩猟での用途
趣味の世界
今となっては実用性なし

狩猟でのオススメ度
まったくオススメできない

ガスオート

狩猟の世界ではド定番。発射時のガスの力で動作を制御してリロード。

特徴
狩猟ならこれか、イナーシャシステムかという定番
イナーシャに比べれば、多少内部が汚れるので定期的な清掃が必要(1シーズン1回くらい?)
安い銃もあるし、中古も豊富

狩猟での用途
すべての狩猟

狩猟でのオススメ度
☆☆☆

イナーシャ

イタリアのベネリ社が特許を取得していたので、長い間ベネリの独占だった。特許切れで他社からも。

特徴
内部が汚れにくい。
ガスオートよりリロードが早い。
まだ高いし、中古も少ない。

狩猟での用途
すべての狩猟

狩猟でのオススメ度
☆☆☆

ボルトアクション

ライフルのボルトアクションと同じ。

特徴
精度は一番高い
トリガーも良いものが付いている
リロードに時間がかかる

狩猟での用途
北海道など遠距離射撃には最適

狩猟でのオススメ度
☆☆(北海道など遠距離限定)

銃身の種類

照星・中間照星付き
チョーク無し銃身

散弾のばらけ具合を調整するチョーク(絞り)の無い銃身。古い銃以外ではあまり見ない。

銃の種類

ボルトアクション以外

特徴
選択しない方が無難。銃身そのものが半絞りだったり、全絞りだったりになっている。

狩猟での用途
カモ・キジなど鳥全般

狩猟でのオススメ度
まったくオススメできない

照星・中間照星付き
チョーク付き銃身

いわゆる普通の散弾銃の銃身。

銃の種類

ボルトアクション以外

特徴
撃つ対象・距離によって絞りが変えられる。

狩猟での用途
カモ・キジなど鳥全般

狩猟でのオススメ度
☆☆☆

照星・照門付き
スラッグ銃身

スラッグ弾専用の銃身。

銃の種類

自動銃(ガスオート・イナーシャ)

特徴
四つ足猟でのメインの銃身。
精度はかなり高い。
四つ足しかしない場合はこの銃身の自動銃と、機関部にマウントを固定してダットサイトでもいい。

狩猟での用途
近距離〜中距離の大物猟に最適
自動銃の銃身なので、近距離の大物猟でも使える

狩猟でのオススメ度
☆☆☆

カンチレバー付き
スラッグ銃身

スラッグ弾専用の銃身。

銃の種類

自動銃(ガスオート・イナーシャ)

特徴
精度はかなり高い。
銃身に直接固定されたカンチレバーにサイト(スコープなど)をマウントできるので、銃身を交換してもサイトがずれない。

狩猟での用途
近距離〜遠距離の大物猟に最適
自動銃の銃身なので、近距離の大物猟でも使える

狩猟でのオススメ度
☆☆☆

カンチレバー
ハーフライフリング銃身

サボット弾専用の銃身。

銃の種類

自動銃(ガスオート・イナーシャ)

特徴
精度は一番高い
銃身に直接固定されたカンチレバーにサイト(スコープなど)をマウントできるので、銃身を交換してもサイトがずれない
プラスチックのケースに包まれた弾頭が飛んでいくので、銃身が汚れない

狩猟での用途
近距離〜遠距離の大物猟に最適
自動銃の銃身なので、近距離の大物猟でも使える

狩猟でのオススメ度
☆☆☆

ボルトアクション
スラッグ銃身

スラッグ弾専用の銃身。

銃の種類

ボルトアクション

特徴
精度は高い
銃によっては、ハーフライフリング以上の精度

狩猟での用途
遠距離の大物猟に最適

狩猟でのオススメ度
☆☆☆(北海道など遠距離限定)

ボルトアクション
ハーフライフリング銃身

サボット弾専用の銃身。

銃の種類

ボルトアクション

特徴
精度は最も高い

狩猟での用途
遠距離の大物猟に最適

狩猟でのオススメ度
☆☆☆(北海道など遠距離限定)

四つ足 鹿・猪の巻狩りに使う銃

これはおすすめでは無い!マイナーなフィールド銃と呼ばれる短めの上下二連銃。よ〜く見ると、リブにレールを付けて、ダットサイトを載せている。

5人〜20人くらいのチームでやる狩猟スタイル。本州の四つ足ハンティングでは代表的なスタイルじゃないかな。チームでやるから、先輩が教えてくれるのでチームに入れさえすれば初めやすいよ。勢子と射手にわかれます。まぁ、その辺りは大日本猟友会の「目指せ!狩りガール」でも読んでね。

いきなり勢子をやることは無いと思うので、射手の方の銃の選び方を教えるよ。

  1. 自動銃(ロングリコイル以外、ガスオートかイナーシャ)
  2. 20番
  3. サイトは照星照門またはダットサイト
  4. できれば軽い・短い

1.自動銃

ロングリコイルってのは昔々の銃のタイプで、銃身後退式とも言うようだよ。銃身そのものが後退するから反動が大きくて二発目が狙いにくい!もっとも、ロングリコイルの銃が欲しくても中古の古い銃しか残ってない。これは無難にやめておこう。

今の銃はほとんどのメーカーが採用しているガスオートかベネリとかのイナーシャシステムかな。ガスオートだと中古で安いのが手に入りやすいと思う。

さて、ここからが銃砲店や雑誌と違うミートハンター的ぶっちゃけだ。

イナーシャシステムは悪く無いみたいだし、メンテナンスも楽らしい。でも、ガスオートもメンテナンスなんてほとんどいらいないし、安いレミントンでも24gのクレー用装弾もちゃんと回転する。巻狩りで使うなら、ぶっちゃけどっちでもいい。そんな命中精度もいらないので、安いのでいい。

2.20番

ショットガンの主流は12番だ。でも、本州の巻狩りなら20番がいい。まず、反動が軽い。12番に比べてざっと65%程度だ。これは大事だ。(反動は何を持って反動とするか定義はともかくとして、さほど難なく計算できます。)

反動がきついと、変な癖がついてしまう。12番のスラッグ・サボットは強烈な反動だ。20発も撃てばくたくたになってしまう。そんな衝撃に体が無意識に対抗しようとするので、どうしても引き金を引くときに力が入ってしまう。そうするとあたらない!だから、反動は軽ければ軽いほどいい。12番で癖がついたらそう簡単に抜けない。絶対20番がいい。

鹿や猪を倒すパワーは十分にある。

3.照星照門またはダットサイト

ショットガンといえば照星中間照星というのが主流だ。そらそうだ、アメリカやヨーロッパじゃショットガンで四つ足撃つ必要はないもん。だから、普通のショットガンは鴨うちなんかの鳥撃ち用だ。だから、照星中間照星が普通だ。
(蛇足だけど、アメリカも一部地域はライフルが使えない。だからライフリング付きショットガンがある・・・が、ハーフライフリングなんてもんは無いらしい。)

でも、四つ足だと厳しい。不可能では無い。もちろん、弾が出るなら不可能では無い。でも、不利だし、難しい。熟練の達人が不向きな道具でもなんとかするのは良いけど、初心者はやりやすい道具を使うべきだ。何より、巻狩りはチーム戦だから、自分だけの問題じゃ無い。仲間にも迷惑をかける。妙なこだわりは捨てよう。

おすすめはダットサイト。そら、赤い点のところに弾が行くんだから撃ちやすいよね。だから、ダットサイトをきちんと固定できるレール付きの銃か、レールを後付けできるアタッチメントがある銃を買おう。銃身のリブを挟みこんでマウントレールを付けるアタッチメントもあるから、たいがい付くとは思うよ!

4.軽い・短い

まぁ、四つ足は山の中を歩くので、軽いに越したことはない。木に引っかからないように短い方がいい。

でもま、これは体格にもよるので、最優先ではない。重さと長さは頑張ればなんとかなる・・・かな。

超おすすめの銃が見つかった!

ダブルオーバック(鹿玉)には要注意!

初心者ハンター

00B(ダブルオーバック)の9つ玉なんか初心者でも当てやすそうですけど、どうですか?

OOBの9つ玉や6つ玉はその名の通り、6個か9個の8mmくらいの玉が入ってる弾だよ。写真はwikipediaより。

鹿弾(しかだま)とか言ってたらしいけど、事故が多いので私用禁止にしているグループ・猟友会が多いようだよ。玉同士が飛んでく最中にぶつかって、跳ねて、とんでもない方向に飛んで行ったりすることがあるらしい。

だから、使わない方がいいと思う。安全第一だ。

初心者ハンター

じゃ、サボット・スラッグはどちらがいいんですか?

どっちでもええんちゃうかな。

強いて言うなら、遠距離を撃つならサボットがいいよね。弾速は同じくらいだけど、形状とライフリングのおかげで遠距離になればスラッグより弾速も早いし、風の影響も少ないからね。

サボットは弾が少し高いかな。でも、そんなにばかすか撃つわけじゃないし、誤差の範囲かな。サボットは銃身には弾頭を包んでいるプラスチック部分しか接触しないから、掃除も簡単でいい。

でもま、こだわる必要は無いと思うよ。北海道で狩猟とか、流し猟で遠距離とかってならサボット一択だけどね。巻狩りならどっちでもいいよ。スラッグの方が中古の選択肢は多いと思うよ。

鳥撃ち(鴨やキジ)と兼用するためには!

あとで出てくるけど、鴨やキジを撃つためには照星中間照星がいい。なので、どっちも一つの銃でやろうとするなら替銃身がいる。鳥撃ちの銃身はチョークで絞りが変えられるが、巻狩りの銃身はシリンダー(絞りがないやつ)か、ハーフライフリングだ。

だから、サボット・スラッグ用の銃身に照星照門かダットサイトを付けといて、もう一本の普通の銃身と交換すればどっちでも使える。

鳥撃ち兼クレー射撃用に上下二連を買うのもいいんじゃないかな。鳥撃ちは上下二連でも問題ないよ。ちょっと重いけど。

北海道でエゾ鹿の流し猟・忍び猟

  1. 遠距離射撃(ハーフライフリング・サボット)
  2. 長距離射撃(ハーフライフリング・サボット)

北海道の広い大地だとやはりライフルがいい。でも、最初はライフルが買えない。そうすると、選択肢はごくごく限られてしまう。

昔はライフルもどきの散弾銃があったようだけど、今ではもちろん許可も降りない。

そうすると、ボルトアクションのハーフライフリング・サボットの登場だ。サベージやブローニング(MIROKU)のA-BOLTの出番だ。

わざわざライフリングを半分削った中途半端な銃だが、仕方がない。10年がんばろう!ヒグマをやるなら12番がいいのかもしれないけど、鹿なら20番がいい。反動が軽い。威力があっても、当たらなければ意味がない。12番で変な癖がつくより、20番でバイタル狙いがいい。ミートハンター的にはきれいにバイタルにヒットして美味しく食べられるか、あたらなくって逃げちゃうか、がいいよね。

フィールドによっては自動銃のハーフライフリングでも十分かもしれない。替銃身を買えば、鳥撃ちやクレーにも使えてオールマイティーだ。150mまでなら十分に当たる。(でも、バイタルにあてないと倒れないと思う・・・がんばろう)

鴨・キジ・鳥(ショットガン)

川や池、海での鴨撃ちや谷筋でのヤマドリ、里でのキジ、いろんな狩猟があるね!鴨をやってる人が多いんじゃないかな。ヤマドリやキジは犬がいないと難しいから、ハードルが高いしね。

  1. 照星中間照星

え、それだけ!?と思ったかな。でも、それだけ。

もちろんチョークは交換式でお願い!っていうか、スラッグ銃身かサボット銃身じゃなければ=照星中間照星の銃身ならチョーク交換式が当たり前だから(古い銃はチョーク式じゃないのもあるので、要注意!)、ほんとに照星中間照星ならなんでもいい。

自動銃のメリットは3発連続で撃てること。四つ足の銃と替銃身で使いまわせること。
上下二連のメリットは撃ちやすいこと。4発撃つまでの時間なら自動銃に負けないこと。
水平二連は・・・初心者はやめといた方がいいね!

なので、クレー射撃兼鳥撃ちに上下二連というのもいいんじゃないかな。フィールド銃という短めの上下二連もいいんじゃないかな。

12番の方が有利な気もするけど、20番でも問題ない。四つ足も鳥もと思うなら、20番の四つ足用と、12番の鳥用でわけるのがいいね。

初心者ハンター

なんか鴨撃ちの説明が適当じゃないですか?!

いや、そんなつもりは無いんだよ。個人的には50%鴨猟師なので・・・

でも、本当になんでもいいんだよ。まぁ、銃身が長いと車に載せる時に困るので、長すぎない銃身がいいと思うけど、それくらいだよ。

あ、友達が可変チョークってのを持っているけど、それは便利だなと思うよ。いろんなシチュエーションに簡単に対応できるからね。まぁ、後付けだから、銃のおすすめじゃないね。

え?イナーシャがトレンド?別にガスオートでもいいよ。イナーシャでもいいけど。

ロングリコイル?うん、それだけはやめとこう。昔持ってた(もらった)けど、さすがに使いにくかったよ。

ryo

狩猟歴10年 鳥も四足も中途半端にがんばってます。美味しいお肉を食べるためならエンヤコラ。

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