今回のレシピはオリジナルではありません!帝国ホテルの料理長 杉本さんのレシピが公開されていましたので、作ってみました。
鴨は鳥のジビエの中では最もポピュラーな食材じゃないでしょうか。カルガモは日本にずっといますが、それ以外は大体シベリアあたりから渡ってくる冬の味覚ですね。
めちゃくちゃ美味しいレシピです。鴨の食べ方としては最高に美味しい部類ではないでしょうか。胸肉が非常に美味しく食べれる。マスタードソースはちょっと酸っぱいような気がするが、鴨の甘みと合わさると絶妙。子供もパクパク食べます。腿と手羽は炭火焼などで食べて、胸はロースト!鍋も美味しいが、鴨の旨味としてはこのレシピが最強。
鴨のクオリティだけは帝国ホテルにも負けない!というか、当然勝ってるでしょ!ということで、レシピもきちんと作ったら三つ星レストランの味でした。
今回使った鴨はカルガモ。カルガモは他の鴨と違って、年がら年中日本でゆっくりしている鴨です。他の鴨はだいたいシベリアあたりまで飛んでいって子育てして、冬を日本で過ごします。なので、日本に渡ってきた直後は長旅のお疲れで脂ものっていない個体も多いですが、カルガモは初猟(11月15日の狩猟解禁日)から脂てんこ盛りです。鴨に生まれ変わるならカルガモがいいな。
さて、そんなカルガモですが、今回は4日ほど冷蔵庫で熟成させました。猟師はフレッシュな状態を食べ慣れているので、あまり熟成させたものを好き好んで食べる人は少ないような気がしますが、匂いが出ない程度に3〜4日熟成させるのは良いと思います。鴨も獲った初日より、2日目以降の方が柔らかく、旨味も増していて美味しいです。

ちなみに、このレシピの初回はちゃんとほうれん草で包みましたが、二回目からは・・・大胆に。

野菜がめちゃくちゃ美味しいです。鴨の胸肉とのマッチングが素晴らしい。
ということで、野菜を3倍くらいの量で作って、鴨肉にどっぱどっぱと乗せていただきます。これができるのは自宅で作るからこそ!


カルガモのロースト マスタードソースを添えて
Course: ハンティングレシピ, 鳥, 鴨, ロースト, フレンチCuisine: ロースト, フレンチDifficulty: 普通☆☆☆
材料
- 鴨ロースト
鴨の胸肉 大型の鴨なら1羽分
にんにく
オリーブオイル
- ソース
白ワイン 100ml
生クリーム(動物性) 100ml
ディジョンマスタード 20g
- 付け合わせ(香味野菜ほうれん草包み・・・包まなくても良い)
ほうれん草(家庭料理としてはなくて良い)
にんじん 1本
玉ねぎ 1個
セロリ 1本
粒マスタード(なくても良い)
黒胡椒
タイム 4枚
作り方
- 胸肉は筋と肉からはみ出ている脂・皮をとっておく。もちろん、あとで使うので残しておくこと!
- 皮に斜めに切れ込みを入れる。5mm程度の幅で。あまり多くなくても(7-8mm程度の幅でも)良いと思う。
- 熱したフライパンにオリーブオイル大さじ1を加え、中火で皮から焼く。蓋はしない。焼いていると、鴨から脂が出てくる。蓋をせずに中火でしっかりと焼けば水分が飛んで皮がパリッとする。あまり動かしすぎない方が良い。
- 皮側が焼けたらひっくり返す。にんにくを入れる。
取っておいた筋や脂があれば加える。滲み出してきた脂はソースに使うので、筋や脂も大切。脂が旨い。
フライパンは洗わない!!!大事!そのままソースを作る! - 肉にだいたい熱が入ったら取り出して、アルミホイルで包む。温めておいた皿などに置いて寝かせる。
冷たい皿に置くと冷めてしまって中まで熱が入らない。 - ソース
- ソースを作る。
フライパンに残っている筋や脂は小皿などに取っておく。
にんにくは潰してピュレ状にして小皿などに取っておく。 - フライパンに白ワインを加えて火にかける。
ヘラでしっかりとフライパンに残っている脂などをこそげ落としながら煮詰める。 - 1/5くらいまで煮詰まったら、生クリームとにんにくをピュレ状にしたものを加える。火を強くし、沸騰したら火を止める。
- ディジョンマスタードを加えて軽く混ぜる。
塩・こしょうで味を整える。フライパンはそのまま付け合わせ野菜を焼くので、洗わない!! - 付け合わせ野菜
- 野菜は5−10mm角くらいに刻んでおく。
ソースを作ったフライパンに少量のオリーブオイルを加える。中火にかけ、にんじん・セロリ・玉ねぎの順に加えながらソテーする。水を加えて蓋をして蒸し焼きにする。 - 湯を沸かし、2%の塩を加える。ほうれん草の葉の部分だけを茹でて、氷水で冷やす。水気を切り、軸の部分を細かく刻む。
- 取っておいた脂と筋を包丁で叩いて細かくする。
- ソテーしている野菜に火が通ったら、ほうれん草の軸(刻んだもの)、脂・筋(刻んだもの)、粒マスタードを加える。塩胡椒で味を整える。粒マスタードはお好みで加えなくても良い。ソースがマスタードソースなので、子供が食べる場合などは粒マスタードなしの方が食べやすい。
- ほうれん草の葉で野菜を包む。
オリジナルレシピだと、これがポイントとなっているが、鴨の旨味を纏った野菜とソースが非常に美味しいので、野菜は多めにソテーして包まず出しても良い。 - 盛り付け
- 熱したフライパンに少量のオリーブオイルを加える。ホイルで包んで置いておいた鴨の表面を焼く。カリッとしたら1cm程度の幅にスライスして、ほうれん草包みの上に盛り付ける。ソースをかけて出来上がり。
- ミートハンター的にはこちらの仕上げの方がたっぷり食べれて良い。
Notes
- オリジナルレシピ出典:婦人画報 2020/06/01
https://www.fujingaho.jp/gourmet/recipe/g32681333/chef-teikokuhotel-roast-200601